社会的課題を解決する素敵なアイデアが集結する「IDEAS FOR GOOD」
ハーチ株式会社は2015年に設立され、「Content Marketing for Good」というコンセプトのもと、Webメディアの企画・運営を中心としてビジネスを展開している。
「メディアを見てくださった読者の方の未来やその先にある社会がすこしでもよりよいものになってほしい」という想いが込められた各サイトのコンテンツは、どれも読みごたえのあるものばかりだ。
コンテンツの制作を担当する各ライターは各々の分野への専門知識や、共通課題を持っているため、より専門性や共感性の高いコンテンツが生み出されており、幅広い読者から支持を得ている。
同社が運営するサイトの一つである「IDEAS FOR GOOD」は、世界のソーシャルグッドな事例やニュースを提供するウェブマガジンだ。
同サイトは、海外メディアからの情報収集はもちろん、海外の現地取材なども定期的に行っており、次のビジネスアイデアにつながるヒントや思わず社内で共有したくなるニュース、すぐに実践できるアイデア、普遍的な思考メソッドまで幅広いトピックを扱っている。
また、リアルの場ではイベント・ツアーの開催なども行っており、興味のあるテーマについて、情報収集はもちろん、次のアクションにもつなげることができる。流入については提携ニュースメディアや検索からが多いが、記事に共感した読者や各ライターのファンがソーシャルメディアなどで情報を拡散することで、読者数のリーチをさらに広げている。そうして読者数を伸ばし続けている同サイトは前年比で4倍以上のアクセス数(2020年5月時点)を集めることに成功している。
サイトが成長するにつれてモバイルの表示速度の遅さが大きな課題に
同サイトでは、1日に2記事が公開される。記事公開後すぐに各ニュースサイトに更新が通知されるため、記事の内容によっては急激なトラフィックの増加が発生する。また、画像が多用されていることもあり、Webサイトの動作が遅くなる要素が数多く存在している。
実際、運営をしていくうちにWebサイトの表示速度は、体感で5~10秒程度の時間がかかるようになってきており、Google PageSpeed Insightsでの分析ではモバイルで20点台~30点台という結果が出ていた。さらに同時期にはサーバトラブルが発生することも増えてきた。
この状況から、取締役の天野 貴博氏はサイトの重要性と成長速度を考えれば、早急な改善が必要と考えていた。
『IDEAS FOR GOOD』は、モバイルの読者の比率が高かかったため、スマホでの表示速度が遅いことは社内でも大きな課題となっていました。
また、このサイトは記事内の画像が多く、他のサイトと比較してもページスピードが落ちる傾向にあります。このサイトは読者数が多く、戦略的に重要なメディアでもありますので、早急に対応をする必要があると考えました。

続けて、チーフデベロッパーの佐渡 昌敬氏はサーバのトラブルについて次のようにコメントした。
これまでは何か障害が起きたら、とりあえず検索をしてみて類似の現象がないかを確認し、状況証拠を集めて推測するという形でした。原因の特定が難しく、つねに手探りで解決策を考えていく必要がありました。
また、私自身がサーバエンジニアではないので、CUIベースのものをいじるのに慣れていないこともあり、今後サイトが成長して、サーバ側の管理を行わなくてはならないことを考えると手に負えなくなるなと懸念していました。
読み込み速度が2秒~3秒に改善、平均セッション時間は5%改善 運用中の相談先もできて満足
こうして根本的な解決策と、保守体制の構築を検討することになった。同社はすでに過去にKUSANAGIを導入した経験があり、その効果を実感していたため、引き続きKUSANAGIを採用することは決定していた。
そこで、保守サポートの検討も必要だったため、天野氏と佐渡氏はプライム・ストラテジーに連絡を取ることにした。
過去にご提案頂いた時にはメディアの成長期で価格感が合わず採用には至りませんでした。
今回、WEXAL® のご提案をいただいた際、Google PageSpeed Insightsの点数が60点~70点に、読み込み速度は2秒~3秒に改善することをお伺いしたことに加え、以前のご提案時よりも会社全体の売上やサイトのアクセス数が大きく伸びていたため、導入を決定させていただきました。
導入後は、見積もりの通りGoogle PageSpeed Insightsの点数が60点~70点に改善し、読み込み速度も大幅に改善。平均セッション時間も移行前後で5%改善しました。
導入作業はプライム・ストラテジーが主導して行った。
一度目の移行の際には問題が発生する可能性があったため、一旦中止し、調査と対策を行った上で改めて移行作業が実施された。移設後は大きなトラブルもなく、安定した稼働が続けられているという。
その後、運用中に、印象に残っている場面はあるかを聞いたところ、佐渡氏が次のエピソードを話してくれた。
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当社はRSSフィードを使っていろいろなニュースサイトに配信しています。
WEXAL®によって自動で行われるコード最適化により、RSS内のコードが書き換わってしまう可能性がありました。
その結果、あるニュースサイトのフォーマットから外れてしまい、エラーが発生したことがありました。
その際、原因の調査と、WEXAL®側の機能やアプリケーションコードの調整など対応してもらいました。開発した後に、動作におかしな点が見つかって相談すると、きちんと対応してもらえるので助かっています。
⇒KUSANAGI導入前に自社サイトも高速化するかどうかチェックしてみる
⇒高速化を実現したKUSANAGIを見てみる
⇒担当者の運用負担を軽減できるマネージドサービスを見てみる
今後、サーバは任せて、アクセス増と収益化をさらに加速していく
最後に今後、同社のメディア戦略はどのように進んでいくのか。天野氏は次のようにコメントしている。

会社としては、今年新たに編集者や事業担当者を5~6名採用し、育成を開始しているところです。彼らが育ったタイミングで新たなメディアに配属していく予定です。
たとえば、『IDEAS FOR GOOD』では、企業向け新サービスとして『IDEAS FOR GOOD Business Design Lab』の提供を3月中旬に開始したところで、社内向けワークショップ、視察ツアー、人材募集、共創プロジェクトの運営、広報・PR支援など様々な事業を手掛けていく予定です。
また、今回移設の対象とならなかった6サイトについても、成長したタイミングで移設を検討する予定です。この6サイトは、サービスのリブランディングや執筆・編集体制の再構築などを含め、積極的に成長のための一手を打っていきたいと考えています。
当社はコンテンツを作るための時間と改善について話をする時間を設ける機会は多いのですが、サーバ回りやセキュリティに関して話す機会はなかなかありません。
プライム・ストラテジーさんにはサーバ回りをすべてお任せできるというだけでも非常に満足しておりますが、もし可能であれば、セキュリティなどのリスクヘッジにつながる情報も含め、弊社メディアに関してUIなどでお気づきの改善点や、弊社がまだ導入していないサービスのうち他社様で成果につながった取り組み事例などがありましたらご紹介いただけると嬉しいです。
プライム・ストラテジーでは数多くの企業のWebサイトを支援してきた実績がある。今後、Webサイトをより良くするための情報提供も含めた支援を行っていきたい。
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