WordPress×WooCommerce×KUSANAGIでホームページをECサイト化

ワニマガジン社は、男性をメインターゲットにした雑誌・コミックの発行や関連グッズの販売を行っている出版社だ。
直営するギャラリーでは、同社で活躍する作家の個展やライブドローイング等のイベントを精力的に行い、ファンとの密接な交流を図っている。
関連する情報はホームページを更新することで発信していたが、増え続ける検索エンジンやTwitterからのトラフィックに対応できておらず、アクセスが集中する度にサーバダウンが発生するようになっていた。
また、ホームページとは別に運用していたECサイトも改善の余地があったが、ホームページを優先するあまり、改修にかかるまとまった時間を確保できなかった。
担当者の小林氏はホームページとECサイトの統合が急務と考え、トラフィックが増大しても安定して運用できるWordPressとWooCommerceによる改修案を作成したが、その理想を実現できる開発会社はなかなか見つからなかった。
そんな時、偶然KUSANAGIの導入事例をまとめた冊子でWooCommerceの実装を報告する「mgn(エムジーエヌ)」を知り、その日のうちに打ち合わせを依頼した。
サーバ移設を含めた全面リニューアルで安定したECサイト運営を実現

mgnはWordPressの関連書籍の執筆やコントリビューションも行う、WordPressに精通した企業であり、ワニマガジン社の改修案はKUSANAGIを導入することで実現できると断言した。
ワニマガジン社のホームページとECサイトは2017年10月に統合されたが、それ以来サーバダウンはただの一度も発生していない。
mgnの福嶌氏にリニューアルについて伺った。
「(移設について)技術的な不安はなかったので、本件ではサイトの高速化にも取り組みました。商品ページに立ち読み用のビューワを設置するなど、以前よりも多くの画像を表示していますが、(同ページの)表示速度はリニューアル前より早くなっています」
アクセスが集中しても表示速度が落ちにくいサイトに―ユーザのストレス減で売上倍増

高速化の効果は数値にも表れている。
前年同期と比べると直帰率は10%以上減少し、スマートフォンからのアクセスも大幅に増加、その結果、ホームページの全体アクセスと売上は倍増したという。
小林氏がその効果について説明してくれた。
「評価の高い機能であっても、表示速度に影響を及ぼすようなものは極力省きました。幸いコンテンツには自信があったので、ストレスなく閲覧してもらうことが結果に繋がると確信があったからです」
大串氏はリニューアルについて次のように語っている。
「WooCommerceの事例としても、大変興味深いと思います。これまでは”WooCommerce?何それ?”ということが多かったのですが、KUSANAGIと組み合わせることでユーザビリティを向上させれば、結果として数字がちゃんとついてくる。今後はこういった事例を増やすべく、実用的なものから実験的なものまで色々な施策を試していきたいです」
⇒KUSANAGI導入前に自社サイトも高速化するかどうかチェックしてみる
⇒高速化を実現したKUSANAGIを見てみる
⇒担当者の運用負担を軽減できるマネージドサービスを見てみる
「KUSANAGI」を落とせるくらいのサイトへ成長させたい
PWA化や増加するアジア圏ユーザへの対応など、今後取り組みたいことは多いようで、小林氏はその意気込みを語ってくれた。
「以前ワニマガジン社のホームページがYahoo!ニュースさんやLINEニュースさんで取り上げられた際、1000人を越えるアクセスが同時にあったのですが、それでもサーバダウンが発生しなかったんです。ホッとした反面、何故か”どうやったらこのサイトを落とせるんだろう”という対抗心が芽生えてしまい、今ではそれが目標のひとつになりました。KUSANAGIは手強い相手ですが、いつの日かまた真っ白なページを表示させたいです、今度はコンテンツの力で」
最後に、小林氏とmgnのメンバーは、そんな悪乗りを許してくれるファンの懐の深さに感謝しつつ、今後もより一層楽しんでもらえる企画を考えていくので期待して欲しい、と笑いながら締めくくった。