クライアントの疑問にきちんと答えられるのがメリットです
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遠藤 進悟様
導入の決め手ですが、さくらのクラウドで利用できることが良かったです。クライアントからの要望を最も満たしているのがさくらのクラウドでした。AWSやGCPのような従量課金制と違い、さくらは上限金額が決まっていて、透明性が高いんですね。クライアントの「それで、結局いくらくらいなの?」という疑問にきちんと答えられるのがメリットです。導入の効果については、お客様からの声で最も多いのはやはり「速くなった」ことです。あるサイトではKUSANAGI導入後、目に見えてPVがアップしました。TVなどのメディアに取り上げられた時の瞬間的なアクセスの増大やコンテンツのバズが発生したときに表示が遅くなると、アクセスを諦めるユーザや、トップページで閲覧をやめてしまうユーザが多かったのでしょう。表示が速くなったことで、直帰率の低下や回遊率の改善効果も出ていました。
アーシタン社のサービスについて教えて下さい
WEB製作会社をターゲットに、サーバや足まわりのサポートをしています。事業が拡大してWEBメディアをスケールアップしようと考えた時や、CMSやスクリプトのバージョンが更新された時に必ず生じる「困った」を解決するのが役割です。
運用や保守について、考えることが少なくなったのがとても楽です。現行サイトをコピーしてテスト環境を整えるのも、yumでのアップデートも簡単にできるので、最新の実行環境を一発で整えられて、保守の工数が短くなりました。
ECサイト構築などでも、テストサイトでHTTPSに対応できるのは良いですね。現在も必要に応じて、専用サーバとクラウドサーバの組み合わせを自分でカスタムしています。クラウド、オープンソースならではの自由度の高い使い方ができるのは制作サイドとしてもメリットです。
制作サイドとしての導入メリットは何でしょう?
使用サーバが増えると嬉しいですね。現在でもクラウドからクラウドへの移行やスケールアップには非常に便利です。
ただ、クラウドでもスペックを上げていくとランニングコストが増大して、クラウドのメリットが薄くなるんです。そうなると、たとえオーバースペックでも専用サーバに移行したほうがいい場合もあります。そのようなときに専用サーバで使えるようになったら嬉しいと思います。
今後の事業の中でのKUSANAGIの位置づけ、展開は?
現在、WordPress案件では基本的にKUSANAGIを利用しています。スクリプトも活用して、concrete5などPHPで動くすべてのCMSに転用できれば、使用環境を統一できてさらに便利になると考えています。WordPressに限らず、CMSならではの「重い」という悩みを解決していきたいです。今後は、うちのサービスを全部KUSANAGI環境に統一できるといいですね。中小企業向けに、「わからない」人に対してのサポートをしていきたいです。WEB制作会社も、実はサーバまわりでは苦労していることが多いです。その部分に特化してうちに任せていただければ、制作会社は中身に注力できます。エンドクライアントには、「サーバのことは考えなくていいですよ」という姿勢でいたいです。
最新の実行環境に対応できるのも、今後重要になっていくでしょう。共有レンタルサーバは最新バージョンへの対応がしきれていないケースも多いです。これからはPHP7へのアップデートに対応できないサーバなどが問題になっていくはずです。具体的に「どこがダメ」というのは難しいのですが…サーバの選び方やバージョン対応への考え方などは、コミュニティでの啓蒙活動も続けていくつもりです。
⇒KUSANAGI導入前に自社サイトも高速化するかどうかチェックしてみる
⇒PV増加と高速化を実現するKUSANAGIを見てみる