全国のガソリンスタンドのビジネスをサポートするカーフロンティア
株式会社カーフロンティアは、三菱商事エネルギー株式会社の子会社としてスタートし、1988年に前身であるエム・シー・エスサービス株式会社を設立、2016年に現在の社名に変更した。
同社の親会社である三菱商事エネルギーは油系を取り扱う商社としてガソリンスタンドへの卸をしてきたが、ガソリンスタンドからカーケア用品など燃油以外の商品も販売して欲しいという要望が上がるようになった。そこで、子会社である同社がその要望に応える形で、設立した。
ガソリンスタンドの経営は、ガソリン価格変動による影響を受けやすく、高騰時には経営不振に陥る事業者が多い。また、2011年に施行された消防法改正によって、燃料用地下タンクの改修が必要となってしまった事業者は、その追加投資に耐えられずに廃業を選択、そういった影響で、ガソリンスタンドの数は減少し続けている。
そこで同社は、これまでお世話になってきたガソリンスタンドへの恩返しの気持ちも込め、燃油の販売以外でも収益をあげられるよう、サポートしていきたいと考え、商品をそのまま卸すだけではない、新たなサービスを提供することにした。
こうして始まったのが、タイヤの購入と、そのタイヤの取り付けを近隣のガソリンスタンドで行えるよう予約ができる「TIREHOOD」や、カーメンテナンスサービスの予約サイト「timy」などだ。
また、ネットにあまり触れてこなかった事業者には、早く馴染めるような工夫も凝らされている。こうしたサポートを受けたガソリンスタンドは、新たな収益源を得られるようになった。このように、ネットとリアルを繋げることは同社のアイデンティティであり、コーポレートサイトにはそうした想いがこめられているという。
広報・PRユニットマネージャー 山木 美香氏は、こうした取り組みをはじめた背景について話している。
「ガソリンスタンドは大体10年前から半分くらいに減っています。地方に行くと本当にそれが顕著で、地方の車社会の地域では、なくなると生活に困るという状況です。災害時には災害拠点にもなるので、国としても、これ以上ガソリンスタンドが減らないようにという施策があるそうです。国と足並み揃えてというわけではないですが、別の視点で私たちの方でも支えていきたいという思いがあります。特に前身の会社からいるスタッフは、ガソリンスタンドの方々に支えてもらって今まできているから恩返しをしたいという思いです。最近はオンラインでの送客が盛り上がっているので、それをつなげて恩返しをしていこうという形になっています。」
WordPressの保守とインフラ保守をひとまとめに
そうした想いがたくさん込められている同社のWebサイトは、WordPressを使用して構築されている。
コーポレートサイトを制作した当時、構築作業を委託した事業者とのメンテナンス契約を結び、定期開発を委託していた。
定期開発の終了と日々の業務が増加してきたため、事業者側のリソース確保が難しくなってきたこともあり、契約は終了することになる。それに伴い、同社はWordPressの保守と、インフラ運用を一括で委託できる先を探すことにした。
WordPressに詳しく、インフラの保守も委託できる「KUSANAGI」が最適と考え、採用することにした。

開発ユニットマネージャー 田岡 圭介氏
開発ユニットマネージャー 田岡 圭介氏は、検討時のことを次のように振り返る。
「比較そのものはほとんどしていないですね。専業でやっているところはあんまりない。できればインフラごと巻き取って欲しかったんです。WordPressが乗っているインフラだけこっちが見て、アプリだけ運用保守という形だと何かあった時に手間暇かかって、結局中の人間が見に行かないとわからないとなってしまう。WordPressの運用保守のメンバーを中に持つ気がないので、包括的に受け取ってくれるところを探していて、プライム・ストラテジーを知っていたこともあり、声をかけました。値段もこちらが持っていた相場感ともあまり変わらなかったので、インフラ代も含めたら安価であると感じ決定しました。」
⇒KUSANAGI導入前に自社サイトも高速化するかどうかチェックしてみる
⇒高速化を実現したKUSANAGIを見てみる
⇒一元保守を依託できるマネージドサービスを見てみる
PHP+WordPressでもスムーズに移設、更新負荷も軽減
こうして、「KUSANAGI」の環境に移設することになったが、コーポレートサイトはPHPとWordPressの構成で作られた少し特殊な形になっていた。
そのため、PHPで制作された部分は管理画面から編集することができなかったが、今回の移設に合わせて、WordPress側で編集ができるよう、一部のページをWordPressに静的ページとして追加し、ブログも新たに設置した。
それ以外にも移行において、実作業的なところでの問題は発生せず、スムーズに移行は完了した。導入後の現在も問題は発生していないという。
スピーディー過ぎると思うくらいの速さの対応
今後は、大幅な修正や変更の計画はないが、パフォーマンスの維持に期待してくれている。
最後にプライム・ストラテジーの評価について聞いてみた。
田岡氏
「現場の方はスピーディー過ぎるというくらいスピーディーな対応でした。『どのくらいかかりますか?』という問いに対して『終わりました』って返ってきます。以前よりスピード重視のイメージでしたが、いまでもその姿勢は変わっていないですね。」
山木氏
「やりとりもスムーズでした。新たに親切したブログページのキービジュアル選定時にすべての候補を当ててくれたのでイメージがつきやすかったです。」