職人の技術と思いを伝える「ニッポン手仕事図鑑」のECサイト、「ひとことめぐり商店」
株式会社ファストコムが運営する非営利サイト「ニッポン手仕事図鑑」は、日本が誇る職人の技を紹介している。掲載された手仕事品の数々は、日本が誇るべき伝統技術で作られ、代々受け継いで使用できる素晴らしい品ばかりだ。
だが、昨今の生活様式の変化と価格の高さから需要は減少しているという。そのため職人たちの生活をひっ迫し、後継者不足問題もあることから、廃業する職人は多い。この状況を目の当たりにした編集長が、苦慮する職人たちの一助になればと考え設立された。
サイトには、職人の想いと制作過程を撮影した動画が多数公開されており、幅広い世代からの注目を集め、後継者不足問題解消への貢献もしている。
そうした中、職人からの要望に応え、ECサイト「ひとことめぐり商店」を新たにオープンした。
バイヤー ひとことめぐり商店 店主 堀内 哲氏はその想いを次のように教えてくれた。
「『ひとことめぐり商店』としては、『なぜ普段千円の物が一万円なのか』の、『なぜ』を解消していくことです。また、それと同じように物への付加価値もつけていきたいと思っています。数年で取り換えるものなのか、長年使うものなのかによって物への価値観は変わってきます。つけた傷が家族の思い出になったり、使い続けることであじがでてくる商品は育てる喜びもあります。それをどう消費者に訴求していくかが一つの使命です。」
職人とのやり取りが多いというプランナー/WEBディレクター 花田 薫氏は、職人の想いについて語ってくれた。
「職人さんからお金を頂かずに動画を制作していますが、動画制作で過去にあまり良くない思いをさせられてしまった職人さんもいて、怪しいと思われることもあります。一生懸命お話していく中で、想いに賛同して頂いて『ぜひ』と言って頂いたり、職人さん同士のつながりでいいよという人もいたりします。一度、この業界は自分の代で終わる、今までいろいろやってきたけど全部だめだった。今更やっても無駄だからもうやらない、という悲しい声もありました。職人さんがどう物を作り、その想いも解れば、その商品がいかに素晴らしいものなのかが伝わると思うのです。それだけ手がかかるから、その価格は当たり前というのが見えてこない現状があります。売れることで職人さんの生業が成り立っていく。彼らの手がなかなか届かないところをサポートするというのが我々の使命でもあります。」
(ニッポン手仕事図鑑 https://nippon-teshigoto.jp/)
「KUSANAGI」導入で、他のWordPressサイトと比べて100倍以上速度が向上

花田 薫氏
新たな販売の場を提供する目的でオープンした「ひとことめぐり商店」。販売商品は、使用頻度と価格を重要な要素であるという考えの下、普段の暮らしで使用し、手に取りやすい価格帯の商品を基軸に集められている。
立ち上げにあたり、表示速度にも注意を払ったという。もともと、本サイトである「ニッポン手仕事図鑑」は、動画やコンテンツ量の多さから、ページの表示速度が遅い。これまでも速度の改善を社内で取り組んできたが、それでも劇的な改善は難しかったという。そこで、かねてよりその名を知っていた「KUSANAGI」の導入を検討、採用することにした。
導入前後のことを花田氏は次のように教えてくれた。
「『KUSANAGI』自体は社内で話が出ていて、エンジニアと検討して、ちょっと試しにやってみない?となりました。それこそ社内のサイトだからこそ融通が利くところがあるので、じゃあチャレンジしてみようよとなり、システムの担当者がプライム・ストラテジーの方とお話をさせて頂いて、導入してみることになりました。やってみたら、これはいいぞ…!速い速い!みたいな。リアルにその速さを感じています。まだ商品登録数が多くなく、オープンしたばかりなので比較できる情報としては少ない面もありますが、明らかにこの状態でも速さを感じています。導入後は、厳密な測定では無いものの、他のWordPressサイトに比べて100倍以上のレスポンス速度向上が見て取れました。」
⇒KUSANAGI導入前に自社サイトも高速化するかどうかチェックしてみる
⇒高速化を実現したKUSANAGIを見てみる
⇒担当者の運用負担を軽減できるマネージドサービスを見てみる
多少の知識があれば誰でもできる良いものと好評価

堀内 哲氏
導入作業は、AWSの設定にあった「KUSANAGI」を、同社のエンジニアが公式マニュアルページを見ながら細かな設定を行い、悩むこともなくスムーズに完了したという。
その姿を見ていた花田氏は、エンジニアからのコメントも交えつつ、その様子を教えてくれた。
「特に難しいと思った点はなく、多少の知識があれば誰でもできる良いものですということでした。実際、うーんと悩んでいる姿をみたことはなく、割と素直に行ったんだなという印象です。システム担当がべた褒めしていました。対応にも満足しています。出来上がってみて『すごーい!』という感動から、ありがとうございますとメールしました。」
堀内氏は運用上、管理画面の速さを感じたという。
「管理画面の速度早くなっています。運用面で助かります。」
サイトの強みは「人」、その強みを生かしてより発展させていく
「ニッポン手仕事図鑑」と「ひとことめぐり商店」は、“人”が強みだという。
両サイトが及ぼす影響や役割について堀内氏は次のように語ってくれた。
「動画を催事で使われることもありますし、TV局から動画使用のオファーを頂くこともあって、積極的に協力させてもらっています。こうしたプロモーションを行う中で、職人さんの士気も高まっているようで、『ニッポン手仕事図鑑』としても嬉しいです。職人さんたちとの関係性から、いろんなシーンでご協力を頂くことや、違ったところからお仕事を頂くこともあります。非営利でやることを大事にしてきたこともあって、職人さんたちと深い関係ができ、財産だと思っています。最近では、求人の効果があったという声もありました。カメラマンなどへの影響もあって、サイトに協力してくれる人が広がっています。子供が将来職人さんになりたいと言っているという声も寄せられています。」
花田氏は、他のサイトへ「KUSANAGI」の導入も検討しているという。
「他のサイトでも適用を考えています。本サイトや自社内にメディアサイトがいくつかあって、それも重たいなというのを正直感じているので、今後検討していきたいと思っています。『KUSANAGI』の沙耶ちゃんがかわいいとエンジニアと話しています。ノベルティも充実して欲しいです(笑)」
と、お茶目なコメントと合わせて教えてくれた。