最新の話題を緻密な取材で配信し続ける、大型Webメディアサイト『デイリー新潮』
株式会社新潮社は、日本を代表する出版社で文芸誌、週刊誌、文庫など様々な出版物を発行している。子供の頃から『新潮文庫』を読んで育ってきたという方も多いだろう。更に文芸誌の『新潮』や週刊誌の『週刊新潮』、女子中学生雑誌の『nicola』など幅広い。
そんな同社が週刊新潮のWeb版として2015年から運営しているのがメディアサイトの『デイリー新潮』である。出版社系のメディアサイトの中でも最大規模のサイトであり、月間約8,000万ページビューを記録している。雑誌の週刊新潮では取り上げていないオリジナルの記事も提供しており日々様々なニュース記事を10本以上配信している同サイトは最新の記事を速く、深く届けることで読者の「これが知りたかった!」を感じてもらうことを目指している。
ディレクターの柚山氏はこのように語っている。
「デイリー新潮は、かなりのトラフィックを記録するメディアサイトになりました。記事に関しては、自社のWeb編集部のメンバー11名ほどで続々と新しい記事を作成しています。規模の大きいメディアサイトのため影響力も大きく、日々読者の方たちが知りたいと思っている情報をしっかり伝えていけるように運営しています。」
同サイトは複数のニュースポータルサイトへの記事配信やSNS、Google検索など多方面から日々膨大なトラフィックを集めている。収入の多くはプログラマティック広告の為、サーバの安定稼働は重要なポイントだ。
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アクセスが増加するとサイト表示が「激重」に、更に増加するとサーバダウンで複数のサイトが共倒れに
もともと『デイリー新潮』は『Book Bang』というサイトと同じサーバで管理されていた。それぞれ人気のサイトであり、どちらかのサイトへのアクセスが急激に増えてサーバを圧迫していくと、まずサーバがアクセスを処理しきれなくなりサイト表示に大きな影響が出ていた。そして最終的にはサーバ自体が耐えられずに2サイトともが閲覧不可になってしまうという状況が発生していた。
担当の坂本氏は当時についてこのように語っている。
「当時はサイトにアクセスが増加しても正直ヒヤヒヤしていました。自社メンバーは常にサイトは見ていましたのでデイリー新潮が表示されないときには当時のサーバ保守会社に連絡して対応してもらうという状況でした。そのため、ユーザー様としては一番見たいときに見ることができない状態になってしまい、私達としてもチャンスを逃してしまっていましたので急いでなんとかしないと、と思っていました。」

高速表示と安定稼働をKUSANAGIで実現し運用体制の強化も
こういった問題を解消するために、KUSANAGIをご利用いただくことになった。
担当の坂本氏は当時についてこのように語る。
「Yahoo!トピックに記事が上がった際などは特にアクセスが増えてサイトが重くなり、サーバが非常に不安という矛盾を抱えていました。どうしたものかと解決策を探していたときにKUSANAGIを知り、プライム・ストラテジーさんに話を聞いてみることにしました。ここまで専門的にWordPressを研究している企業はおらず、サーバも合わせて解決頂ける可能性があるということでお話を進めていきました。そのため、WordPress自体の重さが原因というサーバ以外の部分のアプローチもいただき信頼できるなと思いました。」
プライム・ストラテジーからの提案の流れとしては、現在のサーバやサイトの調査を実施し、ボトルネックをまず調査すること。次にKUSANAGI環境のサーバにサイトを再現しどのくらいのパフォーマンスや負荷の数字が出るかを実証することだった。
最終的に速度やサーバ負荷についても再現環境にて大幅な改善ができることを示しご利用をいただくことになった。
サーバ構成としては複数台構成でクラスタを組むことで負荷の分散や仮に1台がサーバダウンした場合でも他のサーバでアクセス対応ができる状態を作った。
KUSANAGIをご利用いただきどのように変化があったのかについて、坂本氏はこのように語る。
「まずサイトの表示がとても速くなりました。更に嬉しいことに管理画面の方も速くなったため、自社の作業ストレスも減らすことができました。高速化だけでなく、サーバの方も安定的な稼働が続いており、Yahoo!トピックスに上がりアクセスが大量に来た際にもサーバダウンは気にすることなく、社内のメンバーも集中してコンテンツのことを考えられるようになりました。」
アクセスの数値としても導入前1年と導入後の1年でページビューが約23%アップ、導入前の1年と直近1年を比較しても約36%アップということでページビューは増加し続けているにも関わらずサーバ側のトラブルは発生していない。
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コンテンツ提供方法の拡大や新しいユーザーのための接点を広げることでより多くの人に記事を届けていきたい
柚山氏は、この巨大メディアサイトであるデイリー新潮の今後についてこのように話す。
「今後は、より様々な施策を行って読者のニーズに応え、新しい読者も増やしていきたいと考えています。例えば、サブスクリプション型のメディアサイトのモデルもその1つです。まだ検討段階ではありますが、構想としては持っています。更に、若い世代に人気のTikTokを使い、記事配信を試しています。なかなか難しいですが、新しい価値を新しいユーザーに届けていく取り組みはこれからもどんどん実施していきたいと思います。」
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