Zabbix4.0サーバをKUSANAGIで動かす!

宮﨑悟

2018年10月にリリースされたZabbixのLTSバージョンであるZabbix4.0のインストール方法について詳しく解説しています。現在KUSANAGIにインストールされているZabbix3.0のフルサポートが2019年2月に切れるため、そのタイミングでZabbix4.0へのアップデートを推奨。手順を追ってZabbix4.0のサーバを設定し、適切な設定が完了したら、KUSANAGIのサービスとZabbix Server/Agentの再起動を行います。その後、ウェブブラウザからZabbixサーバにアクセスして動作確認を行います。

Zabbix4.0リリース

2018年10月2日、ZabbixのLTS(Long Term Support)版であるZabbix4.0がリリースされました。

現在KUSANAGIにインストールされているZabbix3.0は4.0と同じLTSですが、フルサポートが2019年2月に切れてしまいます(限定サポートは2021年まで)。

KUSANAGIではZabbix Agentがインストールされてますが、せっかくなのでZabbix 4.0 サーバもインストールをしてみましょう。

KUSANAGI設定

KUSANAGIがサポートするどのプラットフォームでも構いませんので、KUSANAGIの環境を用意します。ZabbixサーバはMySQLを多用するので、メモリは最低でも1~2GBの方が良いでしょう。

rootユーザになり、以下のように、KUSANAGIのLAMP環境を用意します。kusanagiユーザのパスワードやDBの設定などは、mkpasswdコマンドでランダム生成します。

また、kusanagi init の前にyesコマンドを入れているのは、コマンドオプションで設定できないらしき項目があったからです。後日確認したいと思います。

# DBROOTPASS=`mkpasswd -s 0 -l 20`

# SITE_DOMAIN=zabbix.localdomain

# DBNAME=`mkpasswd -s 0 -l 10`

# DBUSER=`mkpasswd -s 0 -l 10`

# DBPASS=`mkpasswd -s 0 -l 20`

# yum update -y

# yes 1 | kusanagi init --tz tokyo --lang en --keyboard en --passwd $KUSANAGI_PASSWORD --no-phrase --dbrootpass "$DBROOTPASS" --php7 –nginx

# kusanagi provision --lamp --fqdn $SITE_DOMAIN --no-email --dbname $DBNAME --dbuser $DBUSER --dbpass "$DBPASS" zabbix

上記でSITE_DOMAINは任意のFQDNを指定してください。

Zabbixサーバインストール

Zabbixサーバのインストールを行います。以下のコマンドを実行することでインストール完了です。

# sudo yum install –y  https://repo.zabbix.com/zabbix/4.0/rhel/7/x86_64/zabbix-release-4.0-1.el7.noarch.rpm

# yum clean all

# yum -y --enablerepo=remi,remi-php56 update

# yum --enablerepo=remi,remi-php56 install -y zabbix-server-mysql zabbix-web-mysql zabbix-agent zabbix-web-japanese

Zabbixサーバ設定

Zabbixサーバの設定を行うため、以下のコマンドを実行してください。

# SQLFILE=$(ls -t /usr/share/doc/zabbix-server-mysql-4*/create.sql.gz | head -1)

# zcat $SQLFILE | mysql -uroot -p$DBROOTPASS $DBNAME

# (echo php_value[max_execution_time]  = 300

echo php_value[max_input_time]  = 300

echo php_value[date.timezone]  = Asia/Tokyo) >> /etc/php7-fpm.d/www.conf

# cp -pr /usr/share/zabbix/* /home/kusanagi/zabbix/DocumentRoot/

# sed -e "s/\(DB\[\'DATABASE\'\]\s\+=\s\).*;/\\1 \'$DBNAME\';/" \

-e "s/\(DB\[\'USER\'\]\s\+=\s\).*;/\\1 \'$DBUSER\';/" \

-e "s/\(DB\[\'PASSWORD\'\]\s\+=\s\).*;/\\1 \'$DBPASS\';/" \         /usr/share/zabbix/conf/zabbix.conf.php.example > /etc/zabbix/web/zabbix.conf.php

(echo DBName=$DBNAME

echo DBUser=$DBUSER

echo DBPassword=$DBPASS ) > /etc/zabbix/zabbix_server.conf

# chown -R httpd:www /home/kusanagi/zabbix/DocumentRoot/  /etc/zabbix/web

# chown :www /var/lib/php/*

# kusanagi restart

# systemctl start zabbix-server zabbix-agent

# systemctl enable zabbix-server zabbix-agent

これで、必要な設定な設定がすべて完了し、KUSANAGIのサービス及び、Zabbix Server/Agentの再起動まで完了しました。

Zabbixサーバへのアクセス

それではWebブラウザで、Zabbixサーバへアクセスしてみましょう。上記で$SITE_DOMAINに設定したホスト名でアクセスします。ドメイン登録していない場合は、KUSANAGIホストのIPアドレスとホスト名をhostsファイル(Windowsの場合は、C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts)に書いて対応しましょう。

 

ユーザ名「Admin」、パスワード「zabbix」でログインできます。

この状態で、自分自身の登録設定がされていますので、まずはZabbixのマニュアル(https://www.zabbix.com/documentation/4.0/manual)を見ながら試してみてください。

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