WordPressが重い、表示が遅い。そんなお悩みはないですか?PVが増えてきて嬉しい反面、サイト全体の表示が重くて機会損失を体感している方も多いはず!
今回はそんなサイト運営者の方に向けて、なぜWordPressのサイトが重くなってしまうのか、重くなってしまったWordPressサイトを高速化する方法について説明していきます。
WordPressが重くなる理由
WordPressのサイトが重くなってしまう理由についてご説明します。
まず、WordPressの基本的な構成は「PHP(プログラミング言語)+MySQL(データベース)」の動的サイトと呼ばれるシステムとなっています。
HTMLをひとつづつ用意する静的サイトと違い、データベースに保存している記事内容を読み込むことでページ単位でファイルを生成する必要がなく、運用面で非常に便利なシステムです。
その反面、アクセスごとにデータベースへのリクエストを行いページを表示しているため、データベースへアクセスしない静的サイトと比較して表示速度が遅くなってしまいます。
また、WordPressのような動的サイトはデータベースに取得するデータのリクエストを行う必要があるため、PVの多い時間帯などの大量の同時アクセスに弱く、いわゆる「サイトが重い」「サイトが落ちた」といった現象に繋がっています。
WordPressを高速化する目的
WordPressを高速化する目的は主に、
ユーザーがサイトを訪れた際に「いかに速くWordPressを動作させてPVを獲得し、ユーザーエクスペリエンスを向上させ、検索エンジンに最適化させるか」を高いコストパフォーマンスで実現させられるか、です。
サイトが重くなってしまうと、
- PV獲得の機会を逃す恐れ(ページの離脱)
- ユーザーの利便性・快適性を損なう(ユーザーエクスペリエンスの低下)
- ページ表示速度が遅くなってしまうことによるSEO的な観点(検索順位)
- Webサイトの信頼性・安定性(サーバーが不安定)
といった状況を生んでしまいます。
WordPressを高速化する方法は幾つかありますが、大きく二種類に分けられます。
WordPress高速化の方法
キャッシュの活用
一つ目はキャッシュを活用して、フロントの表示を早める方法です。
「WordPress 高速化」で検索を行うと、プラグインを導入してページキャッシュを有効にするといった情報がたくさん出てきます。
実際にページキャッシュを導入することで、WordPressサイトの高速化は可能ですので、これら情報を元に実施してみるのもひとつです。
ただし、ショッピングサイトや会員サイトなど、ページキャッシュを使用することで不具合になってしまう可能性のあるサイトや、そもそもページキャッシュを使用できないサイトも存在します。
キャッシュとは キャッシュとはWEBサイトのデータを一時保存し、次回以降のアクセスの際に高速で表示できるようにする機能です。 閲覧しているユーザーのブラウザ側に保存するキャッシュと、サーバー側に保存するキャッシュがあります。 WordPressの高速化として開発者が意識して対応するのはサーバー側のキャッシュになります。
サーバーサイドの高速化
二つ目は、サーバーサイドの処理を軽くして、WordPressのプログラミング処理自体の最適化を図る方法です。
サーバーサイドのWordPressの高速化は主に
- ページのロード時間を短くして
- 1秒あたりのリクエスト数を増やすこと
を目的として考えます。
本ページでは主にサーバーサイドの処理を軽くして、WordPressのパフォーマンスを上げる方法を主軸として説明いたします。
サーバーサイドのWordPress高速化について
サーバサイドでのWordPressの高速化については、ページのロード時間と1秒当たりの同時アクセス数の概念を理解するのが重要です。
ページのロード時間は大きく、
- HTTPリクエストの通信時間
- PHPの実行時間
- MySQLの実行時間
- 翻訳処理の実行時間
- HTTPレスポンスの通信時間
の各要素に分解でき、それぞれの要素を最適化することにより、WordPressを高速化できます。
それぞれについて、以下で説明いたします。
【1】HTTPリクエストの通信時間
ブラウザーからHTTPリクエストが送信されてアプリケーションサーバーに到達するまでの時間です。
【2】PHPの実行時間
アプリケーションサーバー上でWordPressを構成するPHPの実行にかかる時間です。
【3】MySQLの実行時間
アプリケーションサーバーもしくはDBサーバー上でSQLクエリの実行にかかる時間です。
【4】翻訳処理の実行時間
WordPressは英語で開発されたシステムなので、全て英語が基本になっています。それらを日本語に翻訳する処理は比較的大きく、処理実行時間が発生します。
【5】HTTPレスポンスの通信時間
アプリケーションサーバーからのHTTPレスポンスがブラウザーに到達するまでの時間です。
WordPressの速度、ページ読み込みの重さに課題を抱えている場合、上記の最適化を行うことで解決できるケースが多いです。
サーバーサイドでの処理最適化の手段として
上述の通り、WordPressではサーバの処理最適化を行うことで表示速度を早めたりサーバの負荷を軽減することが可能です。
サーバサイドでの処理最適化の手段としては以下のような手段があります。
【1】APC(PHP Accelerator)の導入、設定
1度実行したPHPをキャッシュに保存して高速化するアクセラレータと呼ばれる仕組みです。
【2】MySQLクエリキャッシュの導入
1度実行したデータベースへのクエリ(SQL実行結果)をキャッシュしておき、同じSQLが送信された際に実行を避け、キャッシュを返す仕組みです。
【3】WordPressの翻訳キャッシュを使う
英語から日本に翻訳する処理をキャッシュ化することで、無駄なプログラミングの実行を避ける仕組みです。日本語でWordPressを使用している場合は、必ず翻訳キャッシュを導入したほうがよいです。
【4】ページ圧縮(gzip圧縮)を行う
HTML・CSS・JavaScriptなどのファイルを圧縮することで、ネットワークで送信されるバイト数を減らし、処理を高速化することができます。
【5】Webサーバー/PHPの処理系の最新版を使う
Apacheやnginxのようなサーバソフトや、PHPのバージョンは日々進歩しアップデートされ続けています。処理速度が大幅に改善されるバージョンアップもあり、最新版を導入することで速度改善に繋がるケースも多いです。
それぞれを詳しく紹介している記事として、
@IT様にて、弊社執筆のコラムを公開しています。
より詳しく知りたい方は、ぜひご一読いただき、ご活用いただけますと幸いです。
▶とにかく速いWordPress
またWebサイト最適化診断ツール『ONIMARU®』」により、実際にWebサイト表示速度の最適化デモンストレーションが可能となっていますので、ぜひご活用ください。ご利用は無料となっております。
▶Webサイト最適化診断ツール「ONIMARU」
全部やるのは大変!?
WordPressのサーバーサイドでの高速化処理は、非常に有効な手段である反面、サーバーやOSやプログラミングの知識を幅広く持っていないとなかなか大変です。
また、上記をすべて手順を踏んで対応をするには時間も掛かってしまいます。
そこでおすすめしたいのが、弊社プライム・ストラテジーの開発している超高速WordPress仮想マシン「KUSANAGI」です。
KUSANAGIは基本ライセンスが無料のOSS(オープンソースソフトウェア)であり、上記でご説明した、
- APC(PHP Accelerator)の導入、設定
- MySQLクエリキャッシュの導入
- WordPressの翻訳キャッシュを使う
- ページ圧縮(gzip圧縮)を行う
- Webサーバー/PHPの処理系の最新版を使う
といったWordPressを最適化する内容がすべてパッケージングされた世界最高速クラスのWordPress実行環境(仮想マシンイメージ)です。
少し分かりやすく説明すると、一つ一つの対応を何日も手間ひま掛けて行うような高速化・チューニング作業が、KUSANAGIを導入するだけで実現できるシステムと言えます。
KUSANAGIについて
超高速WordPress仮想マシン「KUSANAGI」(以下「KUSANAGI」)は、プライム・ストラテジー株式会社が開発・構成する、WordPressを高速に動作させるための仮想マシンおよびそのイメージです。WordPressの実行時間3ミリ秒台、秒間1000リクエストをページキャッシュ非使用で実現する世界最高速クラスのWordPress実行環境です(*1)。
「KUSANAGI」は、プライム・ストラテジー株式会社の「KUSANAGIフルマネージドサービス」または主要パブリッククラウドにてご利用いただけます。
弊社実績として月間1億8千万PVほどのWordPressサイトを、KUSANAGIを導入したサーバ3台構成にて捌いている実績もございます。
「KUSANAGIフルマネージドサービス」の詳細はこちらからお問い合わせください。
▶KUSANAGIフルマネージドサービスについて
まとめ
WordPressの高速化にはキャッシュを活用する方法と、サーバサイドで処理を最適化する方法がありますが、ユーザビリティの面でもコスト面でもサーバサイドの処理最適化を行うことは必須と言えるでしょう。
弊社プライム・ストラテジーのサービスの紹介にはなりますが「KUSANAGI」を用いることで、サーバサイドの最適化が行われた環境でWordPressを運用することが可能です。
KUSANAGIは「キャッシュを用いなくても速い」「キャッシュを用いることで更に速い」という特徴がありますので、ご興味のある方はまずは一度、お気軽にお問い合わせください。
実際にどういった企業様がKUSANAGIを利用しているのか、事例集100選としてまとめたものもあります。ご興味ある方、ぜひお読みください。
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