前回のコアの話「WordPressサイトの重要な安全機能「自動更新」は有効ですか」と続いています
今回記事では、KUSANAGIプラグインを用いたWordPressコアの自動更新制御方法について解説します。KUSANAGIプラグインを利用することで、WordPressのコア自動更新を手軽に細かく制御することができます。
KUSANAGIプラグインとは
KUSANAGIプラグインは、セキュリティやパフォーマンスの管理に役立つプラグインです。このプラグインには、コアの自動更新を制御する機能も備わっています。
KUSANAGIプラグイン設定画面の紹介
KUSANAGIプラグインでは、コアの自動更新だけでなく、テーマやプラグインの自動更新も設定可能です。今回は、コア自動更新機能巡って紹介します。
コア自動更新の選択肢に以下の三つ項目があります。
すべて無効
「すべて無効」に設定すれば、下のような先回の記事「WordPressサイトの重要な安全機能「自動更新」は有効ですか」の優先度２のフィルターが適用され、コア自動更新は完全に無効化されます。
add_filter('auto_update_core', '__return_false');この設定を有効にすると、管理画面の更新セクションは以下のスクリーンショットのように表示されます。
マイナー更新有効 – KUSANAGIのデフォルト
WordPressのマイナー更新では、バージョン番号の最後の数字が変更され（例：6.7.1→6.7.2）、主にバグ修正、セキュリティ問題修正、パフォーマンスの最適化が行われます。下記のメリットがあります：
安全：セキュリティ問題が修正され、脆弱性の悪用を防ぎます。
安定：大きな変更はないので、互換性など問題が少ないです。
「マイナー更新有効 – KUSANAGIのデフォルト」に設定すれば、下のような先回の記事の優先度２のフィルターが適用され、コアのマイナーバージョン（セキュリティやバグ修正）のみが自動更新されるようになります。
add_filter( 'allow_dev_auto_core_updates', '__return_false' );
add_filter( 'allow_minor_auto_core_updates', '__return_true' );
add_filter( 'allow_major_auto_core_updates', '__return_false' );この設定を有効にすると、管理画面の更新セクションは以下のスクリーンショットのように表示されます。
メジャー更新有効 – WordPressのデフォルト
WordPressのメジャー更新では、バージョンの最初または中間の数字が変更され（例：6.7→6.8）、主に新機能の追加、UIの変更、大規模改修が行われます。下記のメリットがあります：
最新機能利用可能：新しい機能を迅速に導入できます。
実行速度が速い：WordPressのコアの部分を大規模改修、パフォーマンス改善のため、実行速度が速くなります。
「メジャー更新有効 – WordPressのデフォルト」に設定すれば、下のような先回の記事の優先度２のフィルターが適用され、マイナー更新だけでなく、メジャーバージョン（新機能や大幅な変更）も自動更新されるようになります。
add_filter( 'allow_dev_auto_core_updates', '__return_false' );
add_filter( 'allow_minor_auto_core_updates', '__return_true' );
add_filter( 'allow_major_auto_core_updates', '__return_true' );この設定を有効にすると、管理画面の更新セクションは以下のスクリーンショットのように表示されます。
まとめ
KUSANAGIプラグインを利用すれば、WordPressのコア自動更新を手軽に制御できます、ただしKUSANAGIプラグインのコア自動更新の設定全部優先度2のフィルターで適用されるため、wp-config.phpで優先度１のコア自動更新禁止のフィルター
（例：define(‘AUTOMATIC_UPDATER_DISABLED’, true)）を設定すれば、それが優先されます、KUSANAGIプラグインはどうやって設定でも無効化になります。
以上、KUSANAGIプラグインを活用したWordPressコア自動更新の制御方法について紹介しました。適切な設定を選択し、WordPressサイトの安全性と安定性を確保しましょう。
