GMOインターネットグループ株式会社 / WEXALライセンス導入事例

共用サーバーへのWEXAL導入により、
より多くのお客様サイトの次世代高速化を実現
~他社に負けないNo.1サービスを目指す

GMOインターネットグループの取組み

GMOインターネットグループ株式会社
ConoHa事業部 エグゼクティブリード 相川 文斗様のコメント

ConoHa事業部 エグゼクティブリード
相川 文斗様

ConoHa WINGは2018年にリリースした国内最速(※)の共用レンタルサーバーサービスです。
多くのブログやコーポレートサイトの運営でご利用いただく中で「さらなる高速化をよりかんたんに」したいと考えていました。

これは以前よりも副業や企業等ではじめてWebサイトを作る方が増えてきた中で、専門知識がなくてもWebサイトの立ち上げからSEO対策や高速化ができるサービスを目指す必要があったからです。

インフラ面ではサービスリリース時から高速性をつきつめていましたが、フロント面では最適なソリューションが見つからず課題を感じていました。
以前からKUSANAGI提供でご一緒させていただいたプライム・ストラテジー様に相談をさせていただき、これまで共用サーバーでの利用が難しかったWEXALを標準機能として搭載し、リリースすることができました。

ワンクリックで機能を利用することができ、多くのお客様のサイトをかんたんに高速化。インターネット上の情報発信により貢献することができました。

※2023年4月GMOインターネットグループ調べ。日本国内シェアを90%以上締めたトップ10サービスの、各最下位プランをh2loadで計測。

導入前の課題

  • 国内の共用レンタルサーバーは近いスペックやサービスのラインナップで競合しており、差別化が難しい状況にあった
  • さらなる高速化を実現するためにフロントを高速化するソリューションを探していた

導入の目的

コンテンツの最適化やUXの向上まで踏み込んだ標準機能を提供することで顧客のビジネスに貢献し、新規契約数、継続率を向上させたい

導入の効果

  • ワンクリックで簡単に高速化できる機能を多くのお客様に提供することができ、インターネットの情報発信により貢献することができた
  • 国内共用レンタルサーバーでの初のWEXAL提供事例となり、他サービスとの強力な差別化の武器となった
  • サービスの新規契約数、継続率の向上につながった

2022年4月にGMOインターネットグループ株式会社が提供する共用レンタルサーバーサービス「ConoHa WING」と「お名前.com レンタルサーバー」でプライム・ストラテジー株式会社(以下「プライム・ストラテジー」)が開発するWeb高速化エンジン「WEXAL® Page Speed Technology®(以下「WEXAL」)」の提供が開始された。 これまでVPSでの利用に限られていたWEXALが共用レンタルサーバーで提供されるのは国内初の事例である。WEXALを共用サーバーで提供しようと考えた背景や導入までの課題、効果についてお話を伺った。

左から
相川文斗:ConoHa事業部 エグゼクティブリード
本間一成:お名前.com事業部 リーダー
小島慶一:インフラ・運用本部 デベロッパーエキスパート
加藤泰佑:ConoHa事業部 リーダー
(敬称略)

ユーザーの使いやすさを追求するConoHa WINGとお名前.com レンタルサーバー

GMOインターネットグループ株式会社(以下「GMOインターネットグループ」)はインターネットインフラ事業を中心として展開している。グループ全体でみると、インターネット金融、暗号資産、広告・メディアも含め広範囲なインターネットサービス事業を提供している。レンタルサーバーを中心としたホスティングサービスにも力をいれており、その中の「ConoHa WING(以下 「ConoHa」)」と「お名前.com レンタルサーバー(以下「お名前.com」)」にWEXALが導入された。

「ConoHa」は、エンジニア向けのVPS(仮想専用サーバー)サービスとして提供を開始し、2019年に新しい次世代共用サーバーとして「WING」をラインナップに追加した。個人の顧客のニーズに特化しており、WordPressでブログを運営しているユーザーが多いのが特徴だ。WebのパフォーマンスNo.1を目指してサービスを提供している。
「お名前.com」はGMOインターネットグループの中でも老舗のブランドである。ドメインレジストラとしての知名度が高く、ドメインと一緒に契約するユーザーが多いため、企業ユーザーも多い。

加藤:お名前.comは初心者の方も多いため、お客さまがつまずかないよう、導入のステップを簡単に作り込むことにこだわっています。ConoHaもエンジニアではないお客さまが増えてきていますので、迷わず操作できることを心がけています。スピードだけではなくUI、UXでもNo.1を目指したいと考えています。

共用レンタルサーバー間の競争が激化する中で差別化となる武器を探していた

国内のレンタルサーバーは、突出しているところがなく、近いスペックやサービスのラインナップで競合しており、競争が激化する中で差別化が難しくなってきていたという。

ConoHa事業部 リーダー 加藤 泰佑様

加藤:ConoHaはWeb の性能No.1を目指して差別化をはかっていますが、フロントの高速化やSEOの最適化については、まだ改善の余地がありました。競合となるサービスもまだそこに取り組めていないということもあり、ここが差別化のポイントになると考えました。

インフラ・運用本部 デベロッパーエキスパート 小島 慶一様

小島:競合に勝る応答性能を目指し、サーバーのチューニングでは一定の成果が出ているという自負がありました。しかし、スピードでは勝っているはずなのに、Core Web Vitalsへの対応やPageSpeed Insightsのスコアでは負けてしまうということがあったのです。これまでコンテンツの最適化はお客様の領域であると考えていましたが、その領域にも一歩踏み込んでサービスを提供したいと考えるようになりました。

WordPressのプラグインの標準搭載などいくつかの施策の検討を進める中で、ConoHa VPSで提供していたWEXALの性能に注目したという。そこで、これまでもパートナーとしてさまざまな取組みを進めていたプライム・ストラテジーに声をかけることした。

WEXALの共用サーバーへの導入には前例がなかったため、実現にむけて半年以上にわたってさまざまな協議が繰り返された。

標準機能として搭載し、グループとしてより強いサービスを目指す

当初はConoHaの一部のユーザー向けの有償プランとして検討を進めていたが、お名前.comとConoHaの全ユーザー向けの標準機能としての提供に方針を切り替えることになった。

加藤:せっかくの差別化の機能として導入するのですから、すべてのお客さまが利用できるようにしたほうが、お客さまにもメリットがあり、施策としてのインパクトも大きくなると考えました。 また、お名前.comとConoHaの2ブランドは、対象となるターゲット層も異なるため、WEXALの新しい技術を取り入れ、グループとして戦っていきたいという思いがありました。

標準機能として提供することで新たな技術課題もうまれた。
当初はWEXALを外部プロキシサーバーとして動作させることを想定していたが、スケーリングや万が一の場合のユーザー影響を最小限に抑えるため、既存のWebサーバーに同居させる必要がでてきた。また多くのユーザーが同時に利用してもパフォーマンスに影響が出ないようにする必要があった。

プライム・ストラテジーは小島氏と連携し、WEXALのコンテナ化とパフォーマンスの改善を進めた。GMOインターネットグループの検証環境でWebサーバーへの同居と、目標としたパフォーマンスを達成できる見通しも立ち、実現へ一歩近づいた。

前例のない取り組みであったため、社内でもさまざまな検討がおこなわれたという。

加藤:WordPressに限らずともコンテンツの最適化がおこなえるということが、他にはないWEXALの素晴らしさだと思いましたので、どうにかして導入できないか、実現できないかということを考えていました。

GMOインターネットグループのメンバーの、「新しいサービスを実現して、競合に勝る武器を手に入れたい」という熱意によってさまざまな課題をクリアし、プライム・ストラテジーとの「WEXALの知的財産による業務提携」が締結された。

GMOインターネットグループでのサービスの開発が始まった。

ブランドのコンセプトに合わせたサービス設計へのこだわり

WEXALは高機能であるがために、設定できる項目も多い。プライム・ストラテジーが標準で提供している専用管理画面「PST Manager」も設定項目は絞られているが、GMOインターネットグループは、提供する機能をさらにシンプルにすることにした。ユーザーの利用しやすさ、UXを大切にしているため、いかに少ない手順で最大限の効果を感じてもらえるかにこだわったという。

加藤:わたしは当時お名前.comのUI設計も担当していました。WEXALの恩恵を受けつつどこまで機能を絞るのか、どの状態をデフォルトにするかという葛藤がありました。

お名前.comでは、ユーザーに初心者が多いことから「ボタンひとつで」を合言葉に徹底的にシンブルにすることにこだわった。
ConoHaではVPSでWEXALを利用したことのあるユーザーがいることも想定し、高度な設定ができるアドバンスドモードを設置した。
同じWEXALの提供ではあるが、各ブランドの特徴がしっかりと打ち出されている。

豊富なAPIで短期間の開発を実現

また、サービスの開発期間は3ヶ月程度と非常に短かった。

小島: APIが充実していましたので、コントロールパネルとWEXALコンテナの連携はスムーズでした。そのため、短い期間でシステムに組み込むことができました。

GMOインターネットグループでの開発は順調に進み、予定通りにサービスの提供が開始された。

ユーザーからの評価も順調。トラブルも少なく差別化の明確な武器に

サービス提供開始後、SNSでのユーザーの反応も順調だったという。

加藤:「ボタンを押してみたらスコアが上がった」という声を聞いて、もちろん狙っていたことではありましたが、導入してよかったと思いました。またWEXALを知っている方が、「共用サーバーでも動くんだ」と言っていたのも印象的でした。

サービス提供開始後1年がたち、当初の課題は解決したのだろうか。

加藤:まず「競合への武器とする」という点について第一ステップは達成できたと思っています。まだ匹敵するようなサービスはでてきませんし、明確な武器として機能していると思います。 大きなトラブルがおきたというはなしもありませんでした。 新規契約や継続率も好調で、日々の施策と合わせての相乗効果として、結果が出せていると考えています。

プライム・ストラテジーとは質問への回答やアップデートの提供、フィードバックによる開発などの技術サポート契約も締結し、サービス開始後もスムーズに運用できる体制を整えている。

お名前.com事業部 リーダー 本間 一成様

本間:わたしは、2023年1月にお名前.comにジョインして、LTVを伸ばす施策に日々取り組んでいるところです。お客さまのビジネスの成功をサポートすることが、長く使っていただけることにつながると考えていて、WEXALは間違いなくそこに貢献していますし、他社にはないアドバンテージ、強力な武器になっていると思います。

アクティブ数1万を超え、より多くのユーザーへの提供とサービスの成長を目指して

最後に2年目以降への思いをお伺いした。

小島:最適化を行うWordPressのプラグインやテーマとWEXALは機能が競合する部分があって相性がよくないことがあります。そういうお客様にもどうやって有効化して問題なく利用していただけるか、ということも考えていきたいです。

加藤: WEXALのアクティブ数は1万を優に超えていますが、有効化していただいているお客様の割合はもっと増やせると思っています。WEXALの効果の認知度をあげるなど、より多くのお客様に有効化してもらえるアプローチを進めていきたいと考えています。

本間:単なる箱貸しで終わってはいけないと思っていますので、お客様のビジネスを成功させるためのソリューションを生み出し、徹底的に使っていただくという施策を進めていきたいと考えています。

相川:もっと誰でもかんたんにWebサイト作って、安心して運営できるサービスを目指していきたいと思います。
そのためにはWEXALのようなAI活用や新しい技術の取り込みがとても大事なので、これからも常にサービスを進化させ、他社に負けないNo.1サービスを提供していきたいと考えています。

差別化の武器となるソリューションも、常にアップデートしなければ、あっという間に追いつかれてしまう。2023年にはWEXALはAIの学習によるより強い最適化の戦略や機能追加を予定している。

知的財産という形でのWEXALの活用は始まったばかりだが、プラットフォーマーであるGMOインターネットグループ、プライム・ストラテジーによる取り組みは顧客のビジネスの成功に向けて今後も成長をつづけていく。

お客様情報

GMOインターネットグループ株式会社:https://www.gmo.jp/

お名前.com レンタルサーバー:https://www.onamae.com/server/

WEXAL® Page Speed Technology®と戦略AI Davidについて

WEXALは、Webシステムのための「高速化エンジン」です。レンダリングとリソースの最適化により、Core Web Vitalsや PageSpeed Insightsのスコアを改善し、UX(ユーザー体験)の向上を実現します。

主な特徴

  • 戦略AI Davidがブラウザの環境に合わせてページごとに最適化戦略を自動生成し、ファーストビューの表示を高速化
  • 画像やJS、CSSのリソースを圧縮し、軽量化することで、表示を高速化し、転送量を削減
  • オリジナルのリソースやプログラム、データベースに保存されているデータなどの改変は行わないため、安心して導入できる

公式サイト:https://www.wexal.jp/

WEXALの知的財産(特許について)

WEXAL、Davidを構成する技術は、ウェブコンテンツの自動表示制御方法(WEXAL)、ウェブコンテンツの自動高速表示制御方法(David)として特許協力条約の規定による国際出願済みであり、早ければ日本および米国において2023年8月に成立の見込みです。

※本事例に記載されている社名、製品名などは、各社の登録商標または商標です。

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